メモの神様に執拗にメモを薦められた話
事の始まりは三月中旬。とある大学の中期試験を受けるために、東京は新宿まで来ていたときだった。
試験の手応えはないわけでもなく、かといって絶対受かってるような自信もない、そんな帰り道。せっかく東京に来たんだし、とマップアプリを開き、近くのブックオフでうろうろしていた。他に行くところがあっただろと思うかもしれないが、地元では近くに普通の本屋はあっても古本屋は車使わないと行けない距離にしかないんだよ。買いたかったのは本よりあるゲームだったんだけど、なかったから結局本とゲームのサントラが安かったからそれ買って帰った。
そこで見かけた高額買い取り中の本の中にあったのが、最近話題になってた「メモの魔力」。真相は知らないけど、なんか私はそれを昔からある本だと勘違いして、「すごいロングセラーなんだなあ」とか的外れな感想を抱いたのでした。
明くる日、ゴールデンタイムのテレビ番組をぼーっと見ていたら、その「メモの魔力」がフィーチャーされていました。私はここで「メモの魔力」が今話題の本だということを知ったのです。
その番組はもちろんメモの素晴らしさを伝えていたわけですが、いかんせん三歩で忘れる鳥頭ですから、その日の夜にはすっかり失念していたことと思います。南無。
しかし、メモの神様はここで諦める方ではありませんでした。
それから一週間後。大学の後期試験のために遠出した私は、帰りに本屋へ寄りました。この時も本目当てではなく、受験を乗り切ったご褒美にニンテンドープリペイドカード1,000円分を与えてやろうと思っただけなのですが。でも不真面目なコって思われたくなかったから実用書を三冊一緒に買ったよ!!
その三冊のうちの一つ、「思考の整理術」(外山滋比古/ちくま文庫)を帰りのバスの中でちらっと読んだんです。思ったより面白くて、家に帰ってもそのまま読んでました。それでビックリしたんです。
「え、すっごいメモ推してくるじゃん」
ここで私はメモを始める決意を固めました。ちょうど一週間後くらいにまた出かける用があったので、その時にでもノートか手帳かを買おう、と。
しかし、念には念を入れるのが神様。
それから三、四日ほど経った日の夜。実用書三冊のうち二冊を読み終えて、最後の一冊となった本「『言葉にできる』は武器になる。」(梅田悟司/日本経済新聞出版社)を読み進めていたのですが、そこにもいたんですよ。メモが。
この奇妙なシンクロに気分が高まり、思わず本を閉じてメモったわけです、こんなことがあるんだなあ、と。そしてそのついでに携帯を開き、何気なくメールをチェックしたんですよ。
メモ、本日二度目の襲来。
当時受け取っていた受験生用のよくある勉強法とかのメルマガで、解除するのも面倒くさいしたまに有用な情報流してくれるからいいやー、とそのままにしておいていたのですが、この日の内容がまさかの「メモをとるのはいいぞ」(意訳)。
もはや神通力か何かで、私にメモをとらせようとしているようにしか思えない。
そういうわけで、今私の枕元には常にメモ帳……というか手帳が置かれている状態です。確かに何かひらめいても、すぐに忘れちゃうことのほうが多いような気がする。
一週間とちょっとしか使ってないんだけど、現時点で6個のアイデアストックがある。ストックがあるっていうのは気持ち的に楽でいいかも。メモ、お勧めです。
~to be continue……~